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ここで、いじめ先進国(?)である、アメリカの事情について、述べてみましょう。
アメリカは、日本の社会といろいろ違うのですが、一番、こちらに来て気が付くのは、犯罪の多さです。その中でも特に、「拳銃」の問題は、大きいです。
よく、アメリカ人は、フレンドリーだと言われていて、確かにそういう面もあるのですが、夜のガソリンスタンドなどでも、「ハロー!」と挨拶してくるのを見て、
「ああ、そうか! アメリカ人の挨拶の中には、私は、怪しい人間ではありませんよという、アピールも含まれているのだな。お互いに怖がっているんだな。」
と、考え直しました。よく、彼らが、すぐに、「エクスキューズミー」という言葉を使うのも、同じ理由かもしれません。
アメリカでは、いわゆる「喧嘩自慢」などをする人は、あまりいません。見知らぬ人間と喧嘩など、怖くてできないのです。誰が「拳銃」を持っているかわからないからです。日本人が、日本で、見知らぬ人と、酔っ払って喧嘩ができるのは、日本に、「拳銃」が、あまり出回っていないせいだと思います。
日本の「暴走族」なども、こちらでは、暴走行為はできないと思います。アメリカで、暴走行為などしたら、警察や住民から、すぐに射殺されます。(苦笑)
そういう観点から見た場合、日本人は、相当、「社会に甘えている」と思います。
ただ、「拳銃」をなくしたから、アメリカの犯罪がなくなるというわけでもないと思います。激減はするかもしれませんが、根絶はしないと思います。逆の例で、スイスなどは、国民の全世帯に、「拳銃」がありますが、犯罪発生率は、とても低いそうです。そういう国もいくつかあります。
さて、「いじめ」の歴史ですが、これはもう人類の歴史が、始まってから、ずーと続いている問題のようです。ただ、近年、法律で、世界で一番最初に、「いじめ禁止法」を制定したのは、スウェーデンで、これは、1994年に、政府が、学校内で起こる全ての「いじめ」を禁止し、学校側に、いじめ防止を義務づけたものだそうです。
アメリカでは、1996年に、サウスカロライナ州で、学校内の「いじめ」を含めた暴力事件を地元の警察(司法省)に報告することを義務づける「学校犯罪報告法」が、制定されるなど、すこしづつ、これを撲滅しようとする動きが、広がっているようです。
アメリカは、「いじめ」にも、「拳銃」が使用されることが多く、日本よりも、その点は、深刻な問題かもしれません。
日本でも、1997年に、「森田 健作」参議院議員などが、「緊急いじめ問題調査チーム」などを設置するなど、「いじめ対策」が、行われ始めているようです。
アメリカの「いじめ対策」は、日本と違い、とてもユニークで興味深いです。
まず、日本では、「いじめは、加害者だけでなく、被害者にも責任がある」と長い間考えられているのに対し、アメリカでは、「いじめ」を「レイプ事件」と同等に扱っており、このような日本の考え方は、「レイプされた被害者に、あなたの側にも、責任があったのではないか?」と聞くようなものとして、考えられ、「いじめは、あくまでも加害者が悪い」ということを、前提に裁判などが、行われているそうです。
ご存知のように、アメリカでは、「自分の身は、自分で守る」という自主性の考え方が強いのですが、「いじめ」に関しては、日本のような、「いじめられたら、いじめ返してやれ」という考え方は、いじめ専門家の間でもないそうです。
理由は、「いじめ」は、最初から「アンフェア」な状況で行われるため、アメリカ人が大切にしている、「フェアプレー」の精神が当てはまらないからだそうです。
「いじめ」は、加害者と被害者の力の差がはっきりしていて、被害者は最初から、加害者と闘うだけの力は備えていなく、もし備えていれば、最初からいじめられないという理屈だそうです。そのとおりだと思います。
アメリカの「いじめ対策プログラム」には、いろいろ考えさせらるものが多いです。
例えば、学校などでは、日本などでは、すぐに教師に、問題の対策を迫りますが、アメリカでは、「いじめの85%は、教室以外の場所で発生している」と様々な調査から分析し、教師よりも、学内食堂(カフェテリア)のスタッフや体育館の管理人、学校内の警備員、学校近くの商店街の商店主、近所の主婦、老人などに、「いじめ」を目撃したら、「すぐに、スクールカウンセラーに報告するように」と、学校側が指導しているそうです。このあたりは、やはり進んでいると思います。
また、被害者へのアドバイスにしても、アメリカは、
「いじめられたら、すぐに、ウォーク・アウェイ(立ち去る)するのがよい。」
「からかわれても、すぐに怒ったり、泣いたりせず、ユーモアなどで、言い返しながら、さりげなく矛先をかわしてください。正面から向かってはダメです。」
などと、日本とは、すこし違った対応を教えるようです。
また、興味深いデータもたくさんあり、あるアメリカの心理学者が、13歳の子供から、「6〜12歳まで、いじめっ子だった」生徒を選び、調査すると、
「いじめっ子のテストステロン(男性ホルモン)の分泌量は、普通より少ない」
という研究データを発表しています。これは、男性ホルモンの分泌量は、社会的な成功に比例するという仮説があり、一般に、成功者というものは、これの分泌量が多いそうです。この点から、見た場合、「いじめっ子」というものは、実は、自分達は、「弱いものをいじめられる自分達は、学校の支配者だ」と思っている場合が多いそうですが、科学的には、「敗北者」が、とても多いのだそうです。
この「いじめっ子」の追跡調査によると、3年後、16歳で、彼らのほとんどが、地元のギャング集団に入ったそうなのですが、その中で、彼らの「攻撃性」が、その集団で評価されるようになると、「水を得た魚」のように、生き生きしてきて、男性ホルモンの分泌量が増えたそうです。
つまり、「いじめっ子」のほとんどは、学校では、「敗北者」なのですが、ギャング集団の中では、科学的に「成功者」に、なれたそうです。(笑)
また、ノルウェーの「ダン・オルウェーズ」博士が行った調査によると、小学生から中学生時代に、「いじめっ子」だった生徒の約60%が、24歳までに、何らかの犯罪を1回は犯して、有罪になっているそうです。普通の生徒の4倍の確率だそうです。
これは、もはや「教育問題」ではなく、「国家の大問題」です。
「いじめっ子」の矯正は、可能らしいのですが、なるべく早い時期に、できれば、4〜5歳までにやっておいたほうがいいそうです。
「本当のいじめっ子」というものは、少なく、ほとんどの「いじめっ子」は、学校の友達をいじめても、自分の弟などがいじめられていると、自分の弟は助けるという「やさしさ」も同時にもっている場合が、多いそうです。
アメリカでは、他に、学校の授業で、「ロールプレイ(役割演劇)」などで、様々な角度から、生徒に「いじめ問題」を考えさせたり、学校内で、生徒の中から、「調停員」を選び、生徒同士で「いじめ」などの問題解決をする、「コンフリクト・レゾル―ション」などが、全米の2000校以上で行われているそうです。
次回から、「私自身のいじめ体験」を、皆さんに、語ってみるつもりです。でも、あまり、思い出したくないな〜。(笑)
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